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心のつぶやきを吐き出す裏ブログです。
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〈管理人名〉 O-bake

〈趣味〉 創作とクラシック音楽

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創作に関する覚書
ごくたまに掌編を掲載
テリトリーは童話からYAまで

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ある時期の子どもには全身全霊で不思議を信じる力が残っているという話。

児童文学作家の富安陽子さんの講演会を聞きに行ってきた。この方は児童文学畑ではベストセラー作家として名の通った方で、もともと大学で日本の文学(中世だったかな? 妖怪の出てくる物語関係)を専攻し、学生時代からすでに物語を書いて投稿していただけでなく、生まれて最初に物語を書き始めたのが10歳だったという、生粋の作家だ。
書くだけでなく、読書量もたいそうなもので、小学校に上がる前から家族に物語を読み聞かせしてもらい、字が読めるようになってからは主に海外の有名どころの児童文学作品を片っ端から読んでいたそうで、中高生になってからは一般向けの作品を次々に読破していったことはいわずもがな。

見方を変えれば、子どものころに、本と幸福な出会いをされた方なのだ。その方がおっしゃるには、人は子どものある時期だけ、本(の世界)と特別な友だちになれるのだという。たとえばムーミン谷の物語に夢中になったなら、ムーミン谷を訪ねていって、ムーミンたちといっしょに冒険を繰り広げたり、スナフキンと語らったりできるという。そして寂しいことに、年をとってしまうと、どんなに好きな本があっても、もうそんなふうに特別な友達にはなれないのだとも。

また、子どもには目に見えない不思議を信じる、あるいは信じたい気持ちがあって、それはどんなに知識を詰め込まれた子どもでも、また今のように情報があふれた時代になっても、ちゃんとそういう部分が残っている、というお話を実例をあげて話して下さった。その力に働きかけることができるのが、児童文学なのだという。

逆に、リアルな現実社会にとても興味があって、現実社会の問題を描きたい気持ちを強く持つ人は一般向けの作品を書くのに向いているそうだ。

自分はどっちなんだろうと考えた。何しろ、左目で現実世界を興味深く眺めながら、右目でファンタジー世界を追っているような人間だから。

余談だけれども、日本の子どもたちは小学校の低学年まではサンタを信じているという話をしたら、外国の人たちに驚かれたとか。欧米では、子どもたちはだいたい5歳でサンタとさようならしてしまうらしい。日本は子どもがゆっくり大人になってゆける幸福な国だとおっしゃっていた。ちなみに富安先生ご自身は、4年生のときまで、メアリーポピンズが家庭教師として来てくれないかと、毎日学校帰りに空を見上げていたそうだ。
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