今年は自分への誕生日プレゼント代わりに、某ステルスメジャーのコンサートを見に行くことにした。これまで何度も画面越しにライブの中継をみては「ふぉぉぉ」とうなっていたのが、ついにリアルの歌声を聞くことになったのだ。

同じくステルスメジャーのファンである娘さんを誘ってでかけ、初心者なのでモッシュの心配のない２階席から見る。予想していたより舞台は近い。（もっとも、ふだん行くコンサートでは席代をケチって３階とか４階から見てるからね…）しかも全体を見渡せる。まるで画面越しにライブ会場を見ている感じ。

いざ、ライブが始まると光と音のコラボが完璧すぎて、やはりＤＶＤ映像を見ているような錯覚を起こす。ただし、音の質感が全然違った。大音量に備えてライブ用耳栓を持参し、開始直前にこそっとはめたのだが、すると耳ではなく体の中を伝って音が届いてくる。しかもかなりくっきりハッキリと。身体に心地よく響くこの感覚は現場にいないと味わえない。ヴォーカルの声はＣＤで聞くそれとほとんど変わらなくてびっくりした（これは本当にすごいこと）。良くも悪くも生っぽさがなくて、なのでアンコールのときのＭＣの声を聞いてようやく「ああ、本物降臨だ」と感動したほど。

いつものようにライブ本編は全曲ぶっ続けで演奏。合計１６曲をノンストップって、ちょっと人間離れしてる。ただし、曲と曲の合間は必ず真っ暗にして区切りをつけていたのと、あと、イントロがライブ独特のアレンジになっていて、聞き手をワクワクさせるだけでなく、ちょっと時間稼ぎをしていたかな。いずれにしても、観客を楽しませつつ、奏者自身の身体も守る工夫が見て取れて、やはりプロだわ。

休憩なしで１６曲、約８０分というと、聞く方も疲れてしまうものだけども、そこを飽きさせないのが曲順の工夫なのだろうなあ。ちなみに自分がライブに行った日は最初の数曲でめちゃくちゃ盛り上がって、真ん中はやや落ち着いた感じ。終盤でまたサプライズありーので、楽しかった。

このライブ、実はYouTubeで同時配信していて、しかもその日に限りアーカイブを残している。だから仕事で帰りが遅くなってもライブ映像が見られるのだ！　ありがたい✕10！
「低画質・低音質」だと断りが入っているものの、十分鑑賞に耐えるレベルで、なぜそこまでのサービスを？　と不思議になるほどだ。でも、ライブ会場に「撮影禁止」の立て札が何本も立っているのを見て、なるほどと気がついた。海賊版防止だ。公式がライブ映像をまるっと配信してしまえば、こっそり撮った映像の需要がなくなるからね。

で、ライブで何がいちばん収穫だったかって、ＭＣを聞いてようやく「ステルスは実在する」と確信できたことだった。同じ時代、同じ国の空気を吸っている人だ。

一度参戦して要領がわかったから、次、インタラクティブライブが開催されたらぜひとも行ってみたいな。夢は「オーロラ３」を生で聞くこと。