タイトルを英字で書こうと思ったけど、それでは小話シリーズのタイトルとかぶってしまうので、あえてカタカナ表記で。

昨日はプチ旅行に出かけて美しいものを本当にたくさん見た。透き通った海、海の中で繰り広げられる生き物の世界、松の花からこぼれ落ちそうな透き通った蜜、堅牢で均整の取れた松かさ。小さな蜘蛛の巣の中で、これまた小さな蜘蛛が小さなハエを食している様子。
そして息子が釣り竿を投げる姿。砂浜に両足をふんばり、全身の筋肉をバネにして遠投用の仕掛けをぽーんと振り投げる。すると軽く30メートルは飛んでちゃぷんと海面に着水する。竿を竿立てに預けて砂浜を走り回り、波打ち際に穴を掘り、小さな池と堤防をつくり、そこにエビの幼生を放す。小学生男子はどうしてこうもエネルギーに満ちていて動きがしなやかなんだろう。ついつい、レノンの「Beautiful Boy」を歌いたくなった。
しかし息子にしてみれば、学校へ行けば人間関係で疲れるし、家でゴロゴロしていれば「勉強はやったの？」チェックが必ず入るし、見たいＴＶ番組は父親に邪魔されるし、姉に振り回されるし、母は時々話を聞かずに生返事ばっかり返してくるしで、決して楽な日々ではなく、美しいどころの話ではない。それでも外側から見ると、そういったうざったい事柄全部を含めてBeautiful Daysを過ごしているなぁと強く感じる。それは小学生男子だけでなく、元小学生男子とか女子とか、つまり大人にだってそうじゃないのかなと思う。
人がどれだけへたれてぐだぐだな精神状況でいるとしても、美しいものがいつでも超然と美しくあるならば、それだけでBeautiful Days。