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心のつぶやきを吐き出す裏ブログです。
ブログのプロフィール
〈管理人名〉 O-bake

〈趣味〉 創作とクラシック音楽

〈主な内容〉
創作に関する覚書
ごくたまに掌編を掲載
テリトリーは童話からYAまで

〈お願い〉
時々、言葉が足りないために意味不明な文章があったり、攻撃的な文章がありますが、ここは毒吐き場なので、どうぞ見過ごしてやってください。

〈連絡先〉
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〈本家ブログ〉
びおら弾きの微妙にズレた日々
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ついったーで高橋源一郎さんという作家をフォローしている。
先日、とてもいい言葉を見つけたので、自分のためにまとめて転載。

出典は、リルケの「若き詩人への手紙」。

(そういえば、本棚を漁ったらリルケの詩集が出てきたな。うちの本棚やCDラックは、時々ドラえもんのポケットみたくなる)

「あなたは、自分の詩がいいものなのかとわたしに尋ねます。わたしに尋ねる前は他の人たちに尋ねました。あなたは詩を雑誌に送り、他人の詩と比較なさった。そして、あなたの詩作が編集者に拒まれると、不安を感じるのです。だから、わたしはそういうことを一切を止めるよう言おうと思います。あなたは外部を見ているのです。それは何よりもまず、いましてはならないことなのです。誰も、あなたを助けることはできません。誰も、決して。ただ一つ、方法があるだけです。深く考えなさい。あなたのもっとも深い場所で。あなたに書けと命ずる根拠があるかを。それがあなたの心の最も深いところで根を張り伸ばしているかどうかを調べなさい。書くことを拒まれたら、死ぬしかないと言えるかどうか、白状してごらんなさい。なによりもまず、夜の最も静かな時間に、ほんとうに書かずにはいられないのか、と自分に尋ねなさい。心のなかを掘って深い返事を探しなさい。そして、もしその返事が『イエス』なら、もしあなたがこの真剣な問いに、『ぼくは書かずにはいられない』と力強く返事をすることができるなら、あなたの生活をその必然性に従い建てなさい。あなたの生活は、その最もつまらない、最も取るに足りない瞬間にいたるまで、そのやみがたい心の動きのしるしになり、証言にならなければなりません。自然に近づきなさい。、あなたが見、体験し、愛し、失うものを、最初の人間のようになって言いあらわす努力をなさい。恋愛詩を書いてはなりません。最初は、よく知れわたった月並みな形式はお避けなさい、そういうものこそむずかしいものなのです。たくさんの輝かしい作品がある場所で独自なものを産み出すには、大きな成熟した力が必要です。だから、一般的な主題を避けて、あなた自身の日常生活が提供する主題を選びなさい。自分の悲しみや望み、あぶくのような思い、そして見知らぬものへの信仰を描きなさい。これらすべてのことを、心からの静かな謙遜と誠実をこめて、描きなさい。そして、自分の心を言いあらわすためには、あなたの周囲の事物、あなたの夢の形、あなた自身の思い出を使いなさい。もし自分の日常が貧しく見えるなら、日常を非難しないで、自分を非難なさい。自分は優れた詩人ではないから、日常の豊かさを呼び出すことができないのだ、と白状しなさい。創造する人には、貧しさというものも、貧しくてどうでもよいというような場所もないのです。もしあなたが牢獄につながれて、牢獄の壁が世の中のざわめきをすこしもあなたの五感に伝えることができなくとも、あなたには、あなたの幼年時代という、。貴重な、王者のような富、この思い出の宝庫があるではありませんか。そこへあなたの注意をお向けなさい。このはるかな過去の沈んだ感動を浮きあがらせるようにお努めなさい。そうすれば、あなたの個性は強くなるでしょう。あなたの孤独は広くなり、それはまるで、明るい住まいのようで、他の人々が起こす騒音はその住まいの遠くを通りすぎるだけでしょう……そして、この内部への転向から、自分の世界への沈潜から、詩が生まれ出るとするならば、あなたは、それがよい詩かどうか、と誰かに尋ねてみようとは考えないでしょう。あなたはまた、雑誌に、こうしたあなたの作品に興味を持たせようと試みたりもしないでしょう。なぜなら、あなたはこれらの作品を、あなたが生まれながらに持っているもの、あなたの生命の一片であり声であると考えるようになるはずだからです。芸術作品は、必然の結果になるものならば、よいものです。芸術作品が、いまわたしが述べたような場所からやって来たものであるかどうか、それを見るのが、芸術作品の判断で、それ以外に判断する基準はないのです。それゆえわたしはあなたにこう忠告するほかなかったのです、つまり深く考えなさい、あなたの生活が生まれてくる深みを吟味なさい。その時、あなたは、あなたの生活のみなもとで、創造しないではいられないかどうかという問いの返事を見いだすでしょう。その返事を、聞こえるがままに、解釈をしないで、受け取りなさい。もしかしたら、その時、あなたは芸術家とい天職を授かっていたことに気づくかもしれません。そのときは、その運命を引受けなさい、そして外部から来るかもしれない報酬のことは、けっして問題にしないで、その運命を、運命の重さと大きさとを、耐え忍びなさい。創造する人間は独自の世界でなければなりません。そして、あらゆるものを、自分の中からと、自分がつき従っている自然のなかとに見いださなければならないのです」
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