忍者ブログ
心のつぶやきを吐き出す裏ブログです。
ブログのプロフィール
〈管理人名〉 O-bake

〈趣味〉 創作とクラシック音楽

〈主な内容〉
創作に関する覚書
ごくたまに掌編を掲載
テリトリーは童話からYAまで

〈お願い〉
時々、言葉が足りないために意味不明な文章があったり、攻撃的な文章がありますが、ここは毒吐き場なので、どうぞ見過ごしてやってください。

〈連絡先〉
管理人へのメッセージは、こちらのフォームからどうぞ

〈本家ブログ〉
びおら弾きの微妙にズレた日々
(一方通行です)
QRコード
アクセス解析
アナライズ
[121] [120] [119] [118] [117] [116] [115] [114] [113] [112] [111]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ネタを探して和楽器や雅楽の資料をあたっていたら、東儀秀樹著・「雅楽―僕の好奇心」の中に面白い記述を見つけた。

雅楽が発達し、完成された平安時代は、陰陽道が盛んだったことで有名だ。これはただの占いブームなどではなく、平安朝の人々の思想や哲学の中心だった。当然、当時の音楽―すなわち雅楽にも陰陽道の思想がしっかり入っているという。

具体的には、音階を構成する音を五つとしたり(実際には12音/1オクターブを使っているというが、表記の上で5つ)、五つの調子それぞれに陰陽道における5元素(土木金火水)を当てはめるのみならず、ふさわしい季節や色、方位、人間の内臓まで当てはめているという。
例えば、ソを中心音にした双調は、元素は木、方位は東、季節は春、色は青、内蔵は肝臓という具合。実際にこの調は、明るく芽吹きの春のイメージがよく似合うらしい。西洋音楽のト長調、あるいはソの音を思い浮かべてもらうとわかりやすいかも。(ただし、西洋音楽の~調と雅楽の「調」は概念からしてまったく違うものだとはいうが)

西洋でもCからH(B)まで、それぞれの音に当てはまる色を定義した現代音楽家がいたが、日本では千年以上も前に同じこと、いやそれ以上のものを音に当てはめていた。

この本には、さらに興味深いことが書かれていて、平安時代、都に建立された寺の鐘の音は、方位に合わせた調子で音が作られていた可能性があるという。北なら盤渉調(ばんしきちょう)、西なら平調(ひょうじょう)というふうに。平安時代に建てられた京都の寺を調べてみると、調査可能だった鐘のうち、半数が方位に合わせた調だったらしい。
都のまわりに音による結界を作ったかもしれないと思うと、これはまた書き物のネタとして充分すぎるほどの発見だ。


PR
忍者ブログ[PR]