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心のつぶやきを吐き出す裏ブログです。
ブログのプロフィール
〈管理人名〉 O-bake

〈趣味〉 創作とクラシック音楽

〈主な内容〉
創作に関する覚書
ごくたまに掌編を掲載
テリトリーは童話からYAまで

〈お願い〉
時々、言葉が足りないために意味不明な文章があったり、攻撃的な文章がありますが、ここは毒吐き場なので、どうぞ見過ごしてやってください。

〈連絡先〉
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〈本家ブログ〉
びおら弾きの微妙にズレた日々
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久しぶりに昔の同人誌を読んだ。抜けたのが一昨年、昨年は送られてきたもののあまり読む気にならず放置。今年はたまたま図書館で新刊を見て手に取り、パラパラと中を見てみたら面白かったのでその場で購入。

どうして面白かったのかというと、メンバーがだいぶ入れ替わっていたせいか新鮮な空気を感じたから。二人抜けて二人入る。総勢6人の集団だから3分の1が入れ替わっていたわけだ。これは影響が大きい。
結果、力の入った長編が多くて6作中5作が100枚ごえ。トリを飾った作品は300枚。内容の内訳は謎解きがひとつ、成長ドラマがひとつ、動物ものがひとつ、FTがふたつ。正直レベルは甲乙丙とあるけれど、頑張りはよく伝わる。文章からは個性が伝わる。










楽しく読んで、でも振り返ってみると似たような設定が多いことに気がつく。母と子が喧嘩して祖母のもとへ転がり込むパターンとか、主人公はたいてい友達とうまくいってないとか、クラスで孤立しているとか。そしてラストでは律儀に成長しているのだ。これは同人誌だけの話ではなくて、もう児童文学の典型パターンだね。

児童文学が基本的に主人公の成長を描くものであれば、親子・家族の関係が出てくるのは当然の流れ。もちろん子どもだけで何かを成し遂げる話も少なくない。そういう話では子どもどうしのつながりや感情のもつれが前面に出てくるだろう。友情も避けて通れない。一般の文芸と違い、児童文学には暗黙の禁忌があって、よくも悪くも書き手はそれに縛られる。となると、どうしても類型的な話が増える。書き手、とくにプロはそれを自覚していて、類型化を免れようと苦心し、その苦心の痕跡がその作家独特の味を出すものだと思っている。

同人誌にいるとどうしてもまわりの影響を受けてしまって、意識せずとも同じような作品がそろってしまうことがままある。今回手に入れた同人誌もそんな傾向の中にあるような気がして仕方なく、同時に、この類型化への懸念が同人誌を抜ける動機のひとつになっていたことに気づく。

もう戻れないとつぶやいているのはそういうことなのだ。
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