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心のつぶやきを吐き出す裏ブログです。
ブログのプロフィール
〈管理人名〉 O-bake

〈趣味〉 創作とクラシック音楽

〈主な内容〉
創作に関する覚書
ごくたまに掌編を掲載
テリトリーは童話からYAまで

〈お願い〉
時々、言葉が足りないために意味不明な文章があったり、攻撃的な文章がありますが、ここは毒吐き場なので、どうぞ見過ごしてやってください。

〈連絡先〉
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びおら弾きの微妙にズレた日々
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一つ前の記事で「今年は社会問題にたくさん触れた年だった」と書いたが、実はそのことは記事を書く時まで意識に上らなかった。いつもとクリスマスの感じ方が違う、どうして?と振り返った時に初めて自覚できたという謎。
反して、この一年、非常に顕在的に影響されたミュージシャンがいる。

ついにやっちまったぜ、て感じでヒラサワ氏にドハマリした。

簡単に紹介しておくと、今敏監督の友人にして「パプリカ」や「千年女優」の音楽担当。現在公開されている「ベルセルク」の音楽も絶賛担当中。伝説のテクノバンド「P-MODELl」の中心人物であり、その筋では神様というか化物扱いされている。

きっかけは娘だった。ある日「ヒラサワ氏のCDが欲しい」という。「ヒラサワ? なにそれ美味しいの?」と返すと彼女はPVを見せてくれた。結構面白そうだったので、「sim city」というアルバムを購入し、自分のiPhoneにも取り込んでみる。聞く。音の洪水の中になんとなく惹きつけられるフレーズがある。それが少しずつ増殖してゆく。次、2枚目として「賢者のプロペラ」を買う。地味だなと思いつつ何度も聞くうちにヒラサワ氏が構築した錬金術師の世界にはまる。さらに次、「点呼する惑星」で打ちのめされる。次に買い求めた「Blue Limbo」で「高貴な城」と出会い、これがイラク戦争への反戦歌だと知ってさらに衝撃。そのショックが薄らぐ間もなく、新譜「現象の花の秘密」が出て当たり前のように熱帯雨林でポチる。届くと熱に浮かされたような勢いで聞く。

とまあ、こんな感じで6月から年末まで、わずか半年の間に5枚のCDを揃えてしまったわけで。ほんと、自分の稼ぎ、つまり家計とは別に自由に使えるお金があって良かった。

ヒラサワ氏の音楽のどこがどんな風にいいのか。
言葉だけで説明するのは至難の業なので、とりあえず、氏の音楽と言葉と声を聞くと、同種の魂を持っている気がして仕方ないから、と言っておこう。

ヒラサワ語という言葉が生まれるほど、氏の曲の歌詞は意味不明だ。ところが、それが音楽の一部になったとたん、意味がつながるのだ。パズルが解けて論理的につながるというのではない。言葉の持つイメージと音の効果が重なることにより、無意識の領分で納得できてしまうというつながり方。
そしていつも絶対的な存在を、シニカルなやり方で求めている。この世の空虛を嘆き、はるか遠い高みで地球を統べる女神的な「きみ」のもとへたどり着こうとするロマンチシズムがたまらない。

何にも増して、音の構成が完璧すぎる。
この場所にはこの音が、この流れが必要。洪水のように見えてすべての音には存在理由があるように作られている。

なにこのひと天才? それとも化物?

こんな風に思わせられるミュージシャンに出会ったのは初めてだと……いや違った。ヨーロッパにはベトベン御大を始め、そうそうたる化物クラスの音楽家がいたのだった。

ヒラサワ氏と同時代、同じ国に居ることができて良かったと、それだけは天に感謝するよ。
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